おじさんヒヨコの無線雑記

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zoom RSS ローテータコントローラの試作(1)

<<   作成日時 : 2016/07/26 02:45   >>

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 SatPC32での周波数制御(CATコントロール)がうまくいきましたので、次はアンテナ制御(ローテータコントロール)にもチャレンジしてみることにしました。
 当局のアンテナは、QFHアンテナという無指向性のものなので、ローテータは不要なのですが、勉強の意味で試してみることにしました。


コントローラの選定
 ローテータのコントローラは、SatPC32でサポートされている物の中から、自作が可能なものを探しました。

 今回は、汎用性、経済性、再現性などを考慮して、Fox DeltaのST1というコントローラを選びました。

<回路図>
画像
2016年8月8日追記
この回路図にはPICのGNDが書かれていないようなので注意が必要です。
(PICのGNDは14番ピンになります)


 Fox Deltaは、VU2FD, K7SFN, I2TZKらによって運営されているボランティア的な団体で、アマチュアの方は全ての設計資料等を自由に使って構わないという、太っ腹なプロジェクトです。

 ローテータ関係のプロジェクトでは、ST1、ST2、ST3の3つがありますが、今回は最もシンプルなST1を作ることにしました。

 この回路図も含めた、ST1の設計資料一式は、以下のWebページにて公開されており、誰でも再現できるようになっています。
"PIC16F688 Satellite Tracker Interface: ST1"
http://www.foxdelta.com/products/st1.htm


 PICのプログラムが一番の問題ですが、幸いなことに、キットでの頒布のほか、自分で書き込みができるようにダウンロードが可能となっています。

 特殊な部品も一切なく、回路も割と簡単なので、手配線で自力で組み立てるつもりでいましたが、専用のプリント基板がたった4ドルで分けてもらえるということが分かったので、それを分けてもらうことにしました。

<インドから届いたST1専用基板>
画像

 せっかく海外から取り寄せるので、5枚まとめて注文しましたが、送料も含めて2,700円程度で済みました。
 インドのVU2FD/Dinesh Gajjar氏からの発送でしたが、両面スルーホールの大変良質な基板で、たいへんお得な買い物でした。

<うれしいおまけ付き>
画像

 さらに、大変うれしいことに、ST1の部品が1セット分おまけで同梱されていました。
 PICとUSBインターフェイスのIC2個は付いていなかったのですが、部品の入手性が悪い帯広市民としては、ものすごく助かりました。Dineshさん、Thank you very much!


製作
[SMD(表面実装部品)の取り付け]
画像

 唯一のSMD(表面実装部品)であるFT232RLを先に取り付けました。
おじさんにはちょっと厳しい作業でした。

<PICの書き込み>
画像

 PICの書き込みは、秋月電子で買った、PICSTARTの互換ライターを使いました。
こんな立派な機械が3,000円で買えるなんてすごい!


<完成>
画像

 PICをソケットに差し込んで完成です。

 PCとのインターフェイスは、RS232CもUSBも両方実装していますので、多少複雑そうに見えますが、よく見るととてもシンプルです。
 基板上にジャンパ線が飛んでいますが、これはPIC用の電源をUSB側から供給するためのものです。
(標準回路では、ローテータ側のDC12Vから供給するようになっています。)


テスト
画像

 SatPC32の"Setup->Rotor"メニューから、コントローラを選択するのですが、ST1の場合には"SAEBRTrackBox"を選びます。

 "SAEBRTrackBox"についての情報が探しづらかったのですが、製作者のMark Hammond, N8MH氏のWebサイトがここにありました。
"SAEBRTrack Satellite Tracker"
https://sites.google.com/site/marklhammond/saebrtrack

 製作者おふたりのコールサインを取ってのネーミングのようですが、「セイバートラック」と呼ぶのだそうです。

 肝心の、プロトコルについてですが、上図にちらりと見えている窓からも分かるように、"EasyComm1"というインターフェイスを使用しています。
 これについては、AMSATのサイトに情報がありましたので、抜粋して引用します。
EASYCOMM I Standard
-------------------

The EasyComm 1 standard is a simple ASCII character based standard for
controling antennas and rotators.

The host PC issues a single line command as follows -:
AZaaa.a ELeee.e UPuuuuuuuuu UUU DNddddddddd DDD

The Az and El values (aaa.a and eee.e) are not fixed width. They are in
degrees and include 1 decimal place.

The Up and Dn frequencies are in Hz.

UUU and DDD are the uplink and downlink mode.


"AZ180.0 EL045.0"
というように、文字を一方的に垂れ流すだけの、至って簡単なインターフェイスのようです。

 ST1では、始点と終点の校正機能とかも無く、補正はSatPC32まかせとなるようです。
 上位機種のST2では、YaesuのGS232と互換性のある、さらに高度なコマンド機能があるみたいなので、より実用的かも知れません。

画像

 できあがり後の写真です。
 ローテータの代わりに、位置検出用のポテンショメータ(可変抵抗)のみをぶら下げてありますが、手で回してやると上手に信号が追随して来ました。

<2016年8月8日追記>
その後のテスト中に、仰角用のポテンショメータが過電流で焦げてしまいました。PICのアナログ入力に5Vが直接加わるような、角度が100%近くとなる条件下で起こったのですが、原因はよく分かっていません。念のため保護抵抗数kΩを直列に入れておいた方が良さそうです。


 "G5400"というショートピンがありますが、これをショートさせると、ローテータからのアナログ電圧の範囲が変更になるようです。
 詳しい説明はどこにも無かったのですが、実測したところ始点が0Vではなく、2Vくらいからになるみたいなので、今回はショートピンを外して使っています。

 次の目標は、ローテータの模型を作れないかと検討中です。
ハードルがちょっと高いですが、いま材料等を集め始めています。
乞うご期待?!




記事「ローテータコントローラの試作」のまとめ
ローテータコントローラの試作(1)
ローテータコントローラの試作(2)
ローテータコントローラの試作(3) 〜LVB Trackerについて〜
ローテータコントローラの試作(4) 〜ST-2化改造〜
ローテータコントローラの試作(5) 〜CALSAT32とKSATで使ってみる〜

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